ブルースとは
前回、日本のブルースバンドとして憂歌団を挙げましたが、そもそものブルースについて説明してませんでしたね。
今日はブルースについて説明します。
ブルースの起源については、おおよその事しか分かっていませんが、19世紀又はそれ以前に黒人奴隷が歌っていたワーク・ソングが起源だと言われています。
BLUESのBLUEとは、悲しみを表す気持ちの色の事で、Feel So Blueと言えば分かりやすいでしょうか。当時の黒人の地位は現在では考えられない程低く、悲しみを帯びていました。
白人がブルースを知るのは20世紀に入り、カントリーミュージシャンがブルースを取り上げるのを待たなければなりません。
例を挙げると1930年のBlue Yodel No.9がその走りでしょうか。ジミー・ロジャースとルイ・アームストロングが共演したこの作品は、当時大ヒットし、白人と黒人の共演という可能性を見出しました。カントリー・ブルースを得意としたジミー・ロジャースはロックンロール以前の偉人として語り継がれている人物です。
その後、ハンク・ウィリアムスがMove It On Overをリリース。当時流行していたヒルビリー・ブギにカントリー・ブルースの色を足して、ロカビリーの原型となります。
ブルースの音楽的な特徴として、ブルース・コードと言うものがあり、12小節からからなる事から、12バー・ブルースと呼ばれる事もあります。
基本のコードとして、Ⅰ→Ⅳ→Ⅰ→Ⅰがあり、これにアレンジを加える事によって、アーティストに個性が出てくるんです。
ブルースは40年代にリズム・アンド・ブルースに発展して、50年代にはロックンロールが生まれます。黒人奴隷の悲しみは50年の時を経て報われる訳ですね。
今日は2曲紹介します。
Blue Yodel No.9 - Jimmy Rodgers and louis Armstrong
Move It On Over - Hank Williams